2019年7月21日に、奈良県明日香村・万葉文化館で開催されている「里中 満智子・天井の虹」展に行ってきた時の様子と、天武・持統天皇陵を訪れ、持統天皇の世界に浸ってみた時のレポをしたいと思います。
また後半には、評判の手打ちそばのお店をご紹介いたしますね(´艸`*)
万葉文化館での「里中満智子・天井の虹Ⅱ」展
「令和」元号制定で、一躍有名になった、万葉文化館。
万葉集人気にあやかって「友の会」も発足したようです。
何にせよ、奈良に来ていただけるのは嬉しい限りです(*'▽')
2019年7月13日から9月23日まで、特別展として「マンガで語る古代大和Ⅱ 里中満智子『天上の虹』にみる持統天皇誕生の物語」が開催されています。
里中満智子先生と言えば…「アリエスの乙女たち」や「あかね雲」などを思い出す少女マンガファンの方も多いのではないでしょうか。
私は「海のオーロラ」を夢中で読んでいました(*''▽'')
特に近年では、歴史ものの漫画を多く書いておられる、実力派の漫画家です。
この作品で、明日香村を舞台にしていることもあって、里中先生自身もよく来られることがあるのか、明日香村の飲食店などでは、よくサイン色紙が飾られているのを見かけます(^ ^)
まず「天井の虹」の内容ですが…
もともと好きな漫画家さんで、加えてあまり作品化されていない飛鳥時代が取り上げられているので、連載当初から読み続けていました。
この作品は、里中満智子先生が、昭和58年から平成27年まで、足掛け32年かけて完成させた超大作です!
そもそも「持統天皇」を主人公にした漫画は、初めてで斬新だなぁと。
私が勝手に持っていたイメージは、持統天皇って、夫・天武天皇、父・天智天皇、祖母・皇極(斉明)天皇、孫・文武天皇と元正天皇…という豪華なロイヤルファミリーの生まれなので、どちらかと言えば「なに不自由なしで育ったお姫さま」という感覚だったのですが…
第一巻から、父が原因で、母と祖父を亡くす…という壮絶な子ども時代からの幕開けででビックリ!からスタートしています。
また、自分の息子の草壁皇子を皇位に就けるために、姉の子である大津皇子を無実の罪で葬ったのでは?と言われているのでも有名ですが、そうなるに至った経緯、さらには彼女の苦悩も余すところなく描かれていて、さすが、歴史ものを多く手掛けておられる里中先生…だなと思いました。
いずれにしても持統天皇は、飾りとしての女帝ではなく、数々の功績を残した実力のある女帝でした。
そんな彼女の強い生き様に、現在の女性は共感できる部分が多々あると思います。
また、漫画よりも小説で「持統天皇」を知りたい方にはコチラがお勧め☟
永井路子先生も、歴史小説で有名な方ですが、鎌倉時代とか女性を描くのが特に優れておられるように思います。
非常に読みやすい文章を書かれるので、おすすめです(^ ^)
さて、展示の内容ですが、里中先生のイラストや漫画の原稿とともに、作品を描く時に参考にされた部分の、日本書記や懐風藻の原本のコピーも展示されていました(参考にした原本も、万葉文化館蔵なので展示されています)。
まあ、私では原本を見ても読める訳でもないのですが(全文が漢文で書かれています)、それでも そんな王道の歴史書の原本は初めて見たので、感慨深いものがありました。
あと、私にとっては全くの予想外だったのですが、
薬師寺蔵で「天武忌」の際にしか見れない小倉遊亀(おぐらゆき)画伯の「天武天皇」「持統天皇」「大津皇子」の三尊像の絵画が展示されていたのに驚きました。
薬師寺公式サイト 小倉遊亀画伯の絵を祀る「天武忌」の様子はコチラ
実際に、薬師寺から借用されているそうです。
思いがけず、本物が見れて感動しました!
万葉文化館は通常は無料ですが、特別展示は有料で、今回は1000円です。
ちょっと微妙な金額ですが、里中先生の作品が好きな方、小倉遊亀(おぐらゆき)画伯の原画が見たい方、日本書紀や懐風藻の原本が見たい方にはお勧めします。
私はいつも「出来る限り安い金額で、見たいところを回る派」ですが、この特別展は、どうしても行きたかったので、投資しました(笑)。
古代の飛鳥時代を扱ったマンガというのは、非常に数少ないので、この時代を描かれて、飛鳥を身近なものにされた里中先生の功績は大きいと思います。
何と言っても、キレイな絵で描いてもらえると、イメージしやすいし感情移入もしやすいですからね。
私が小さい頃から、このマンガがあったら、歴史の勉強も少しはラクになったのに…と思います(;^ω^)
この特別展は「マンガで語る古代大和Ⅱ」ということですが、Ⅰ、つまりパート1(1巻~7巻の内容を展示)は、昨年同じように、ここ万葉文化館で開催されています。
今回のパート2では、8巻~13巻までの内容を網羅していました。
「天上の虹」は、全23巻ですから、来年もパート3が開催されるものと思います。
そちらも楽しみです♪
ちなみに、万葉文化館駐車場は無料です。110台停めれます!
《万葉文化館・利用案内》
〒634-01013 奈良県高市郡明日香村飛鳥10
電話番号 0744-54-1850
入館時間 10時から17時(閉館は17時半)
休館日 毎月曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始・展示替日
見晴らしのいい丘の上の「天武・持統天皇陵」
では「天上の虹」繋がりで「天武・持統天皇陵」へご参拝に行きたいと思います。
こちらは、万葉文化館からは、南西に2kmほど離れています。
駐車場はないので、私は、国営飛鳥歴史公園館の無料駐車場に停めて、そこから歩きました。
「天武・持統天皇陵」は、小高い丘の上にあります。
そして近づくと…
けっこうな角度の石段が現れます(;^ω^)
運動不足解消♪?
しかし、夏の暑い日には、身体に堪えます…(+_+)ヒ~
天武天皇には、皇后であった持統天皇の他にも数多くの妻がいました。
持統天皇が崩御されたのは、天武天皇が亡くなってから17年後…。
それでも合葬を望んだのは、持統天皇の想いだったのでしょう。
大化の改新の年に生まれ、父を敵に回すという決断を迫られた壬申の乱を乗り越え、かけがえのない一人息子の草壁皇子に先立たれた失意の中で、天皇となり、日本を律令国家にするために奮闘した持統天皇。
自然と頭が下がる思いでお参りさせていただきました。
この天皇陵ですが、鎌倉時代に盗掘された時の資料が確認されているため、なんと、本物の「天武・持統天皇陵」であることは、ほぼ間違いないと言われています。
日本では、天皇陵の治定が本物かどうか、なかなか確認できない中での、めったにないレアケースです。
天武天皇の棺の中には、人骨が残っていたそうですが、日本の天皇で初めて火葬された持統天皇のお骨は、銀製の蔵骨器ごと盗まれ「骨は山中に捨てた」という盗賊の証言が記録に残されているそうです…
なんだか、せつなくなってしまいました(T_T)
手打ちそばが評判の「山帰来(さんきらい)」
では最後に、明日香村のグルメスポットをご紹介します♪
美味しい手打ちそばが人気の「山帰来」です。
蕎麦が無くなり次第終了…というお店の案内と、口コミの評判がいいのを見て、入れなかったらマズイと思い、あらかじめ予約の電話を入れておきました。
席の予約ではなく、蕎麦の取り置きをしてくれるとのこと。
既に大勢の人で一杯でしたが、二人だったのですぐに案内してもらえました。
実は私、十割蕎麦はあまり得意な方ではないのですが…ここのお蕎麦は、コシがあって美味しいです!
揚げる度に油を取り換える…という こだわりの天ぷらもカリカリで美味でした。
デザートは、クマ子的には、ふんわりと蕎麦の風味がするので、そばアイスの方が、おすすめです♪
5台ほど停めれる駐車場が、店の奥にあります。
駐車場への道は狭いので、運転要注意です。
尚、万葉文化館からは近く、徒歩4分です。
《店舗情報》
「山帰来」
〒634-0103 奈良県高市郡明日香村大字飛鳥66-1
電話番号 0744-54-3218
営業時間 11時半~14時半(売切れ次第終了)
定休日 月・火・水曜日(定休日が祝祭日の場合は木曜日が振替休日)
※営業時間と定休日は変更になる場合がありますので、来店前に店舗にお問合せください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
里中満智子展を皮切りに、持統天皇の世界に浸ってみました。
明日香村では、古の時代を偲べるさまざまなスポットがたくさんあります。
来年も、里中満智子展のパート3は開催されそうですので、機会がある方は、ぜひ訪れてみてください('ω')ノ
明日香村の人気無料スポットについてはコチラ☟
ここまでお付き合いいただきありがとうございました<(_ _)>
※尚、この記事の情報は、2019年7月のものです。
消費税改定に伴い、お値段が変わっていると思われますので、ご了承願います。