「一言主神社」…
一言の願いなら、どんなことでも叶えてくれるという神社。
おそらく、日本全国の様々な場所にある神社ですが、その「一言主神社」の総本社と言われるのが、奈良県御所市にある「葛城一言主神社」です。
奈良県でも有数のパワースポットエリアと呼ばれている、葛城山・金剛山周辺のエリアをご紹介するこのシリーズ(いつの間に?・笑)の、二つ目の神社をご紹介します。
※一つ目の神社である「葛城坐火雷神社」についてはコチラ☟
一言主神社は雄略天皇ゆかりのパワースポット
「一言主神社」は、端的に説明すると「悪いことも、良いことも、一言に言い放つ神託の神」として、一言の願いなら何でも叶えてくれる神社、として信仰されている神社です。
これを聞くだけで、参拝したくなりますよね(*ノωノ)✨
地元の人たちからは「いちごんさん」または「いちごんじさん」と呼ばれて親しまれています。
もともと大和朝廷の始まりの頃には、この一帯に住んでいた葛城氏が大変な勢いを持っていました。
世界遺産に登録されたことも記憶に新しい、大阪府堺市にある大山古墳の埋葬者とも言われ有名な仁徳天皇の、皇后・磐之媛が葛城氏の出身であることからも、その時代の権力の程がわかります。
この「葛城一言主神社」のご祭神は
・「葛城一言主大神(かつらぎのひとことぬしのみこと)」
・「幼武尊(わかたけるのみこと)」
になりますが、「葛城一言主大神(かつらぎのひとことぬしのみこと)」の方は「事代主神(ことしろぬしのみこと)」とも伝わっているようです。
文献によると、もともとは一言主大神の一柱のみであったようなのですが、時代をさかのぼるにつれて、事代主神の名前が散見されるようになってきます。
一言主大神は葛城氏の氏神です。
しかしながら、雄略天皇の時代に、天皇自らの手により中央政権より駆逐され、葛城氏は勢力が衰えます。
なので、一言主が古事記でもよく知られる事代主(神武天皇父)にとって代わられるのは、葛城氏の勢力が衰えてしまったことからも、何となく推察できますね💦
その一方で、この神社のもう一柱のご祭神である「幼武尊(わかたけるのみこと)」はなんと、雄略天皇のことなのです。
雄略天皇は「大悪天皇」と呼ばれることもあるくらい、敵対勢力に対しては粛清を繰り返したようで、記紀神話の中では、残虐な天皇として知られています。
それは、本当のことかもしれないし、記紀編纂側にとって、雄略天皇を悪く書かないといけない何かしらの意図があったのかもしれない。
また、まだ流動的であった大和朝廷の力を、いささか強権的ではあるけれど、盤石にした強い王だったのかもしれない。
もともとの神様である一言主が葛城氏の神様で、その同じ神社のもう一柱が、その葛城氏を衰退させた天皇…というのも不思議な気がします。
一言主が事代主にとってかわられそうになった時期に、雄略天皇である「幼武尊(わかたけるのみこと)」がご祭神に加わったのかもしれません。
また、記紀神話では、雄略天皇が狩りに出かけた際、自分と同じ姿をした一言主大神に出会い、思わず拝礼した…とも、ともに狩りを楽しんだ…とも伝わっています。
いずれにしても、このあたりの事情を推測することは、記紀ファンには、たまらない魅力のように思われます。
手水舎までの見どころ
さて、一言主神社を目指して車を走らせていくと、見えてくるのは、石の鳥居です☟
鳥居の向こうに見える山並みは「葛城山」です。
この鳥居をくぐって、すぐ左側に「蜘蛛塚」があります☟
この「蜘蛛塚」を巡っては、少々きな臭い話が伝わっています。
神武天皇が東征の際に、手足の長い蜘蛛を成敗し埋めた…ということなのですが、
この蜘蛛は生物の蜘蛛ではなく、もともとこの地に住んでいた、神武天皇に従わなかった民のことを「土蜘蛛(一説では、手足が長かった…ともいわれている)」と呼んでいたそうです。
そして、この一帯の土蜘蛛については、神武天皇が「葛」でひっくくって退治したとのことで、そのために、この地が「葛城」と呼ばれるようになったと伝わっています。
よって、この「蜘蛛塚」は、その時に攻め滅ぼされた原住民たちの塚である…と推測されます。
尚、「蜘蛛塚」は、葛城一言主神社境内にもあります。
さて、鳥居をくぐり、このまま歩いていきます。
パワースポット感が、漂ってきました(゚∀゚)
しばらく行くと、境内へ続く階段が見えてきます☟
この辺りは葛城山の麓で、とても自然豊かなエリアになります。
まず、右手に「祓戸社」です☟
そして、階段を登っていくと…☟
目の前に大きな木が☟
樹齢650年の「無患子(むろくじ)」の木です。
この「無患子」の横にある建物は、社務所(御朱印はココでいただけます)となります。
そして、その左手に、手水舎です☟
さらに左手には、かわいらしい像があります☟
仲のよいご夫婦の「至福の像」です✨
その表情を見ていると、気分がほっこりしますね(*'▽')
拝殿周辺
そして「葛城一言主神社」のメインの建物である拝殿に到着❕
そうそう、
拝殿でお参りをする前には、左手にある「祓戸社」(入口階段下に引き続き二つ目の祓戸社・二つあるのは全国的にも珍しい)で、まず手を合わせてくださいね💦
ようやく、待ちに待った「一言主神社」にお参りする時が来た!
と、感激したのもつかの間…
「一つだけの願いを叶えてくれる神社」…
………
しばらく考えた挙句…
なんと、欲深いクマ子は、お願いを一つにまとめることができませんでした(゜_゜)💧
あまり、後ろの人も友達も待たせるわけにもいかず…
ここは、いったん、引き下がります(;^ω^)
拝殿の奥には、本殿があります(写真写りがイマイチですみません)☟
樹齢1200年!大イチョウの木
さて、拝殿の向かい側には、ひときわ目を惹く、大きな大きなイチョウの木があります。
ちょっと行った時期が悪く(2020年3月末)、あまり葉っぱがなくてわかりにくいのですが…💦
かなりの迫力です❕
この、コブのような部分が「乳(にゅう)」のようと言われていて、健康な子どもを授かり、母乳がたくさん出るように…と、子どもを思う親や祖父母などから、大いに信仰されています。
さすがに樹齢1200年だけあって補強もされていますが、見るだけでも、手を合わせたくなるような立派なご神木です✨
イチョウが色づく、11~12月頃に訪れると、とても艶やかな姿を見ることができます。
一言稲荷神社など
さて、拝殿向かって右側(北側)には「一言稲荷神社」があります。
やはり、赤い鳥居を見ると、何故かテンションが上がる~(*''▽'')❕
そのまま進んで行くと、社殿があります☟
パワースポットと言われる理由・すごいお守りがある⁈
さて、この葛城一言主神社で、一番有名なのが「一陽来復(いちようらいふく)守り」です。
幸運が巡り、金運もパワーアップし、難題に遭遇した時には、魔を滅し福に転じ、一年間の無病息災を祈祷する…と言われている、パワースポットならではの素晴らしいお守りです✨
ただし、授与される期間は決まっていて、毎年、冬至の二日前から節分まで…です。
このお守りを目当てに参拝される方も多いようです。
クマ子が行った3月末には、もちろん授与期間は過ぎていました💦
また来年、リベンジしたいです(;^ω^)
《葛城一言主神社参拝情報 》
所在地 〒639-2318 奈良県御所市森脇432
電話番号 0745-66-0178
拝観無料境内自由
公共交通機関でのアクセスは…
近鉄御所線御所駅から、市コニュニティーバス(西コース内回り循環)「森脇」下車すぐ
あるいは、近鉄御所駅からタクシーで約10分
駐車場は、一つ目の石の鳥居すぐ右(北)側にあります(50台駐車可・無料)。
《参考文献》
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まとめ
クマ子の、奈良葛城の道パワースポットコース第二弾「葛城一言主神社」をご紹介していきましたがいかがでしたでしょうか。
一言の願いなら、何でも叶えてくれる分かりやすさに加えて、期間限定で授与される強力なお守り…というシンプルに伝わってくるパワースポットです。
また、樹齢1200年の大イチョウもとても素晴らしい見どころ満載の「葛城一言主神社」。
来年の節分前までに、ぜひともリベンジしたい場所がまた増えました(*ノωノ)✨
それまでに、クマ子のお願いを一つにまとめねば…(笑)。
最後までお読みいただきありがとうございました<(_ _)>