奈良市北西部に「霊山寺(りょうせんじ)」というお寺があります。
ずいぶん前から、このお寺の存在は知っていました。
まずは「バラ園」が有名なこと。
けれど、お寺なのに、ゴルフ場はあるし(現在は廃業)、お風呂はあるし、お食事処もあるし、まるでテーマパークみたいだな…という印象を持っていたので、訪れたことはありませんでした💦
ところが、今年の5月にバラを見に行った時に、今まで私が持っていた印象は間違っていて、恐るべきパワースポットであることに気づきました(゚∀゚)❣
バラだけではもったいない❕
スピリチュアルな「霊山寺」を、3回に分けてご紹介したいと思います✨
鳥居がたくさんあるお寺
霊山寺の入口…
お寺のはずなのに、いきなりの見事な鳥居💧
このパターンはどこかで…
そう、生駒市にある「宝山寺」もそうでした☟
お寺なのに、鳥居があることの理由としては…☟
天部(現世利益を行う守護神。インド古来の神が仏教に取り入れられて生まれた。夫婦の神もいる。梵天・帝釈天・吉祥天・辯才天など)は、仏教の守護神です。
そして仏教では、天部の諸神を祀るところに結界を表すために、鳥居が建てられます。
霊山寺に鳥居があるのは、弘法大師がお祀りになった辯才天がおられるためです。
さて、大鳥居をくぐると、左手にお食事処がありました。
名前は「仙人亭」(建物の写真は撮っていませんでした💧)。
「ふ~ん(・ω・)。こういうところが、テーマパークみたいなのよ」という、自分の心の声が聞こえてきます(笑)。
そして、その隣に、噂のお風呂が☟
ところが、立て看板を読むと、このお風呂は「薬師湯」という名前で、どうやら由緒がある様子💦
小野妹子の息子の小野富人は、天智10年(671年)に右大臣となったが、その後の壬申の乱では、弘文天皇(大友皇子)側であったために官職を辞し、この付近に蟄居し、薬草を栽培し薬師如来を祀って薬草風呂を施湯した。
聖武天皇も光明皇后も入湯された。
小野富人は、諸人より「鼻高仙人」と尊崇された。
「鼻高仙人」「びこうせんにん」と読みます。「はなたかせんにん」ではありません(・ω・)ノ←ずっと読み方を間違えていたクマ子(笑)。
この霊山寺のエリアに「鼻高山」があるためです(;^ω^)
そうか、お風呂があるのには、ちゃんと理由があったのか…と、少し自分のモノの見方を反省…
ところが、そのまま後ろを振り向くと…
ずらりと並ぶ、真新しい仏像が八体(八体仏霊場)。
近くで見ると、生まれ年とか星座とかが書かれています。
何かまた、テーマパークみたいやん(・ω・)💧
年代が古いものがたくさんある奈良県内の寺院を見慣れているせいか、この光景には少し違和感が…💦
でも、身近なことから仏教に興味を持ちやすくするための工夫なのかも…と、考え直しました。
確かにわかりやすい✨
自分の生まれ年や星座とゆかりのある仏さまには親しみが湧きます。
それに、龍の造形が、また素敵です☟
ビックリな造形「辯天堂」
八体仏霊場より、向かって左手にある鳥居から、辯才天をお祀りしている「辯天堂」へと向かいます。
…と、その前に、鳥居の左手にあるお像をご紹介します☟
さて、弘法大師がお祀りになった「辯天堂」があるのに、どうして行基像もあるのかというと…
この「霊山寺」のそもそもの縁起は、736年(天平8年)に聖武天皇の勅願で、行基が伽藍を建立したのが始まりとされています。
行基は、東大寺の大仏建立にも大変尽力した高僧で、これとほぼ同じ像(ともに、奈良県名産の赤膚焼)が、近鉄奈良駅前の噴水広場にもあります。
ちなみに、奈良県民が「近鉄奈良駅で待ち合わせ」というと、たいてい、その噴水の前…ということになるかと思います。
渋谷のハチ公前…みたいな感覚ですかね(笑)。
また、行基菩薩は、喜光寺にて入寂されています。
喜光寺についてはコチラ☟
では、話を元に戻して、辯天堂へと向かいます。
鳥居をくぐってから、長めの石段を上がっていくのですが、その途中に狛犬がいます。
珍しいパターンですが、木々の間にいる狛犬の姿は、周囲にとても馴染んでいます。
石段を登り切ると、辯財天の前なので、また鳥居があり…
残念ながら、現在お堂は、修復工事中でした。
それにしても、手水舎の龍が、とても素敵☟
あと、個人的に気になるのが…コチラ☟
なんだか、この紋が桔梗紋に見えてしまう(笑)。
「麒麟がくる」の見過ぎでしょうか(;^ω^)💧
それから、この奥が…
いろんな意味でビビります(;・∀・)
まずは…内外総金箔押⁉の「弁財天金殿」☟
ちょっと、アクリル板が反射して、写真が見にくいのですが…💦
左手が「弁財天金殿」で、右手が、内外総プラチナ押の「王竜殿」です☟
これらのまばゆいばかりのお堂は、戦後に、大辯才天堂の奥本殿として新築されました。
ちなみに、この二つのお堂は、階段を降りてから見ると、こんな感じ(;^ω^)💧
なんか、いろいろスゴイです(←ボキャ貧💧)
ところで、この豪奢なお堂の手前には、ある銅像があります☟
「教祖像」…💧
このお方は、どなたなのでしょう❓
さて、気を取り直して、辯天堂の横にある建物もご紹介させていただきたいと思います。
なんだか、コチラの方が「辯天堂」よりも、心が落ち着きます(;・∀・)ナゼダロウ…
心なしか、石段にも風情があります✨
次回は、国宝である本堂に向かいます。
霊山寺への拝観情報・アクセス
《霊山寺・拝観情報》
所在地 〒631-0052 奈良県奈良市中町3879
電話番号 0742-45-0081
拝観時間 <本堂>10時~16時
<バラ園>8時~17時半
通常拝観料 大人500円・小中学生250円
定休日 年中無休
<公共交通機関でのアクセス>
近鉄奈良線「富雄駅」より奈良交通バス「若草台(50番系統)」行き「霊山寺」にて下車すぐ。
<自家用車でのアクセス>
第二阪奈道路「中町IC」より、約6分
《参考文献》
まとめ
今回は「霊山寺」の、入口付近から中心部の手前まで…をご紹介しました。
奈良県にしては、新しい建物が多いと思われたでしょうが、この霊山寺も、例に漏れず、明治初期の廃仏毀釈によって、伽藍が半減し、その後復興されているためです。
次回は「真打ち登場(笑)」❕
本堂を中心とした、国宝エリアに向かいます。
見どころのあるエリアで、がらりと雰囲気が変わりますので、お楽しみに🎵
最後までお読みいただき、ありがとうございました<m(__)m>