kumakuma blog   クマ子の奈良歩き

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ちはやふる…百人一首ゆかりの「三室山」は紅葉も桜も楽しめます♪

そろそろ、2019年の紅葉シーズンも終盤ですね。

今年は、気温が例年より高かったせいか、色づき加減はいまひとつ…のような気もしますが、秋が終わってしまうのは寂しい限りです( ;∀;)

 

ところで、有名な世界遺産・法隆寺がある奈良県生駒郡斑鳩町の竜田川のほとりに「三室山」があります。

平安時代以降、竜田川や三室山は、歌枕として紅葉とともに数多くの和歌に詠まれました。

中でも、下の写真の二首は有名ですよね(*'▽')

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三室山ふもとの歌碑

そんな、百人一首ゆかりの三室山ですが、ここは、紅葉と桜のスポットでもあります。

今回は、その「三室山」をご紹介したいと思います('ω')ノ

 

  

「三室山」へのアクセス

「三室山」は、北葛城郡王寺町や三郷町に隣接する奈良県生駒郡斑鳩町の南西部のはずれにあります。

公共交通機関でのアクセスは、JR王寺駅及び近鉄新王寺駅から、徒歩約20分。

奈良交通バス「竜田大橋」または「三室山下」駅下車、徒歩20分です。

バス時刻は奈良交通公式サイトへ

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駐車場は「竜田公園管理事務所駐車場(9時~17時)」があり、無料で約23台停めれますが、週末の紅葉・桜シーズンは、満車率が高くなります。

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奥に見える 赤い橋の辺りが「県立竜田公園」

私は今回、この駐車場に停めて、竜田川対岸の「三室山」に向かいましたが、北側の「県立竜田公園」も紅葉がキレイなので、そちらに行かれる方も多いです。

 

紅葉シーズンの「三室山」

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竜田川沿い

在原業平の詠んだ「ちはやふる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」(古今和歌集より)の歌を口ずさみそうになります(´艸`*)

 

三室山のふもとに、一番最初の写真にある歌碑があります。

ここから、頂上までは5分ほどで登れる、わずか82mの高さの山です。

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葉っぱが緑のままの紅葉が多いです。

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少し色づき出してるけど、まだまだ(;'∀')

気温の影響でしょうか。

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能因法師の「嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 竜田の川の 錦なりけり」(御拾遺和歌集)の歌も、有名ですね♪

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赤い紅葉も、あります(;^ω^)

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たかが82m、されど82m。

景色はいいのです♪

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秋を感じます(*'▽')

 

落ちている葉っぱは、紅葉というよりむしろ、桜の葉っぱの方が多いかも⁈

ここは、桜の木も多いので、桜の葉っぱが落葉する頃に、もう少し早く来た方が、山全体の色づきは綺麗なのかもしれません。

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三室山を祀る?「神岳神社」

この「三室山」の南西の山麓に「神岳神社」という神社があります。

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拝殿のところに、ご丁寧に「聖徳太子勅願所 延喜式内 神岳(かみおか)神社」と、説明書きされています(;^ω^)

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拝殿

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狛犬

確かに、斑鳩町と言えば法隆寺、法隆寺と言えば聖徳太子…と連想されるので、そうなんだと思っていましたが…

 

帰ってから調べてみると、どうも、聖徳太子勅願というのは、後付けの可能性が高く、実は、三室山をご神体として祀っていたのではないか…ということでした。

真偽のほどはよくわかりませんが、その方が、説明としてはすっきりするように思いました。

ちょうど、三室山の麓にあって、山を仰ぐような場所に神社があるからです。

神岳神社についてはコチラ

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赤い鳥居の奥が 本殿

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絵馬堂

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仮に、三室山をご神体としていたのなら、かなり昔から信仰を集めていたことになります。

こじんまりとした静かな神社でしたが、遠い昔から、この三室山を眺めてきたのだと思うと、静粛な気持ちになりました。

また、高台にある神社のため、見晴らしもいいです(#^^#)

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写真中央寄りの左手に見えるのは 三輪山

ただし、この日は季節外れの最高気温22℃だったため、虫がいっぱい飛んでいました( ゚Д゚)

20℃以上の日に行くなら、虫よけスプレーをした方がいいかもしれません。

(来訪日2019年11月23日)

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神岳神社境内の紅葉

 

桜に彩られる「三室山」能因法師の供養塔も

さて今度は、同じ三室山の桜の時期の様子です。

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奥に見えるのが 三室山

三室山は、頂上まで桜の木で埋め尽くされています♪

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竜田川沿いの桜

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紅葉のイメージが強い竜田川ですが、桜もなかなかのものです(*''▽'')

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そして、山頂付近には「能因法師」の供養塔と伝わっている五輪塔が、ひっそりと建っています。

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能因法師供養塔

桜の時期も、本当に美しい三室山でした。

秋には、この桜の木の葉が赤く染まり、ますます紅葉を引き立てることと思います。

 

ちなみに、私は桜の木が好きです。

冬の間に厳しい寒さに耐えれば耐えるほど、春になると美しい花を咲かせます。

辛い時・厳しい時を乗り越えれば、それを糧にして花開かせることができるよ…

桜の木を見るといつも、そう語りかけ、勇気づけてくれるように思えるからです(#^ ^#)

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(来訪日2019年4月11日)

 

尚、三室山の中には、こんな看板がありました☟

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おそらく、夜桜も楽しめるのだと思います。

山の中腹には、ちゃんとお手洗いもあります…(;^ω^)

また、照明灯がついているということは、20時までは付近を通ると、桜や紅葉がちょっと明るく見えるのかもしれませんね。

三室山についてはコチラ

 

《参考文献》 

 

まとめ

平安の歌人たちが詠じた紅葉の名所として知られる「三室山」をご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

紅葉だけでなく、桜の時期も綺麗なスポットですね。

そして、桜の木が多いので、秋の紅葉の見ごろは少し早めの、11月上旬から中旬くらいだと思われます。

また「龍田(竜田)」は、江戸時代に、大坂と奈良を結ぶ奈良街道の宿場町として栄えた場所でもあります。

このため付近には、龍田の街並みも残っていますし、県立竜田公園の紅葉も人気スポットですので、機会があればぜひ訪れてみてください(*‘∀‘)

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尚、ちょっと紛らわしいですが「三室山」と呼ばれる山は、生駒郡三郷町の龍田大社本宮の近くにもあります。

こちらは、標高137mで、今回ご紹介した「三室山」とは違う山であることをご承知おきください。

最後までお読みいただきありがとうございました。