前回は、奈良県生駒市の宝山寺のメインの伽藍部分のご紹介をさせていただきました☟
今回は、メイン伽藍の奥、いわゆる「奥の院」に立ち入ってみたいと思います。
実はクマ子は、今までに宝山寺には、初詣になら3回ほど行ったことがあるのですが、そのタイミングは人がいっぱいなので、だいたいいつも、聖天さん(拝殿)のところまで。
それ以上進む気にならず…でした(;´・ω・)
今回、奥の院には、初めて行くのでワクワクです♪
「文殊堂」一段上がると景色が変わります
では、拝殿前の階段から上がっていきます。
拝殿横に、石垣があるところからも、急勾配の地形であることはわかります💦
さて、一番最初に目にするのは「文殊堂」です。
もともとは、文殊堂が宝山寺にはなかったので、入学試験の時期には、学生や親たちは本堂横の、天神さまにお参りに行っていました。
ところが、この「文殊堂」が昭和53年に落慶されてからは、合格祈願はこちらのお役目になっているようです。
「記憶力をよくする」…というご利益を考えると、受験生だけでなく、私たちも参らねば…と思うことしきり(笑)。
もちろん、手を合わせて祈らせていただきました(*''ω''*)
これぞ宝山寺!「般若窟」に接近する
文殊堂から少し階段を上がると「常楽殿」という、少し大きめの建物があります。
如意輪観世音菩薩坐像・吉祥天女・毘沙門天…と、主に商売繫盛のご利益がある仏像が祀られており、商売人の方が多く参られるお堂になっています。
その奥は、ご本尊に十一面観音菩薩立像を祀られている「観音堂」。
良縁や安産祈願の方が多く訪れます。
そして、観音堂のさらに奥に歩いていくと…
「遥拝所」の裏手に「般若窟」があります。
「般若窟」の弥勒菩薩さまのところまで行きたい…でも立入禁止です。
人は「立入禁止」と言われると、 なぜか、入ってみたくなるもの(;^ω^)
とても残念な気持ちがしましたが、この状況を見ると安全性を確保するのは厳しいのでしょう。
宝山寺の核ともいえる「般若窟」に一番近づいて見れるのは、この場所になります。
諦めて、また「常楽殿」の辺りまで戻ります。
ここには、トイレの神様とも言われる、烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)の像が祀られています。
とても、ユニークですね。
宝山寺には、万物の神がいらっしゃるのでしょうか…。
また「延命水」とかかれた手水舎が…
龍のカッコよさとも相まって、とても魅力的ですね。
コロナが収まったら、ぜひ飲ませていただきたいわ…( ̄▽ ̄)
多宝塔とお地蔵さまと
さて、そのまま、更に奥へと歩いて行きます。
すると、境内でもひときわ目につく多宝塔に到着します。
綺麗な朱色が印象的✨
建てられたのは昭和32年と、70年ほどしかたっていませんが、もともと伽藍の堂宇の建立に消極的だった開山・湛海律師が、時期の到来を将来に待つことを言い遺されたそうで、時代を超えて、その遺志が継がれたことになります。
ご本尊は「愛染明王像」。
清らかな愛の成就をつかさどる神様です。
恋愛成就の神様として知られています(*´ω`*)
奥の院へ静謐なる空間
多宝塔から、さらに奥の院へと進みます。
その道の石段の両側に、お地蔵さまがずらりと並びます。
表情が一体ずつ違い、帽子を被ったり、前掛けを着けていたり…。
その様子を見ながら歩くと、登りの石段も苦になりません。
途中にあるのは、弘法大師を祀った「大師堂」。
お参りをして、また登っていきます。
階段を登切り…「奥の院本堂」に到着です。
奥の院の、もともとのご本尊は、開山湛海律師自らが作ったと言われている不動尊でしたが、江戸時代末期の失火で残念ながら全焼してしまいました。今あるご本尊は、新しく作られたものです。
さて「奥の院本堂」の向かって右側にある道を歩いていくと「大黒堂」にたどり着きます。
大黒堂は、般若窟の向かって左側に位置するだけあって、ここからの眺めは素晴らしいです。
ここからは、奈良市内の景色を一望することができます✨
その風景に感嘆するとともに、かなりの高さまで上がってきたのだなぁと驚きます。
さて、奥の院本堂に戻り、向かって左側にあるのが「開山堂」です。
宝山寺開基である、湛海律師像が祀られています。
その先にあるのが「開山廟」。
開山・湛海律師のお墓です。
ここまで来ると、参拝者の方はかなり少なくなり、辺りはとても静かです。
なお、開山廟の奥には、謎の神社が…💦
ここで終わりかと思ったら、まだ奥があり…
代々の住職のお墓となっています。
一番奥の静謐な空間で、今も宝山寺を守っておられるのですね。
帰り道を下っていくのも、お地蔵さまに見守られながら。
夕方になりライトが点き、さらに幻想的な空間となっています(*´ω`*)
《宝山寺・拝観情報》
所在地 〒630-0266 奈良県生駒市門前町1-1
電話番号 0743-73-2006
拝観時間 境内自由
※この内容で、拝観料無料なのは驚きです(゚∀゚)❕
ただし、門は20時くらいには閉められるようです(早朝や遅い時間に行かれる場合は、事前にお寺にお問合せください)。
《公共交通機関でのアクセス》
近鉄奈良線及び生駒線「生駒駅」下車・ケーブル線「鳥居前駅」~「宝山寺駅」下車・徒歩6分
《車でのアクセス》
阪奈道路生駒ICより約11分。
無料駐車場が3カ所あり、全部で約350台停めれます(ただし、初詣の時は駐車困難です)。
《参考文献》
まとめ
今回初めて、奥の院まで行くことができましたが、思っていたよりずっと素敵な空間でした。
また、想像していたより、登る距離が短かったので、それほど時間を多めに取らなくても行くことができることもわかりました。
宝山寺の境内を全部回ってみて思ったのが、この「宝山寺」には、ご覧の通り、たくさんの種類の仏像が祀られていて、ご利益のデパートのようになっていますね(;'∀')
なのに何故か、雑多な印象が全くないのです。
おそらくこれが、太古の昔からの修験道の山、その「場」の力ではないのかと感じました✨
ただ、心残りが一つ。
重要文化財である「獅子閣(拝観は有料)」が、コロナの影響で受付中止されていたのです。
うっ…コロナめ"(-""-)"
また、宿題ができてしまった( ̄ー ̄)
さて、2回に分けて、宝山寺をご紹介してきました。
…が、宝山寺門前には、まだいろいろな見どころがあります。
次回は、宝山寺周辺のランチのレポをさせていただく予定です。
最後までお読みいただきありがとうございましたm(__)m