kumakuma blog   クマ子の奈良歩き

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生駒山にある修験道の聖地・宝山寺は金運アップの素敵なお寺♬

生駒山の中腹に鎮座する「宝山寺」

生駒山は、奈良県北部と大阪府の県境に位置し、大昔から神や仙人が住んでいると仰ぎ崇められた山です。

宝山寺

一の鳥居から参道下の眺め

 

また、奈良盆地の眺めが素晴らしいところでもあります。

そんな生駒山の中腹にある「宝山寺」は、修験道のお寺として、また商売繫盛のお寺として栄え、現代でも日々の参拝者がたくさんお参りされるお寺です。

今回は、その「宝山寺」のメインの伽藍の様子をレポしたいと思います。

 

 

「宝山寺」とは

宝山寺の山腹に露出する奇岩が「般若窟」といわれ山岳信仰の対象となり、飛鳥時代に活躍した役行者や、平安時代の有名な僧である弘法大師も修行したことがあるという説話が生まれ、修行の道場として「大聖無動寺」として建てられたのが始まりといわれています。

さまざまな理由から、鎌倉時代までには寺院が成立していたようです。

宝山寺

境内に聳える「般若窟」


現在の伽藍配置とほぼ同じ形になったのは、江戸時代初めに、中興の祖とも開基と言われている湛海律師が入山してからでした。

湛海律師は、大変厳しい修行を積まれた方で、時の関白・近衛家熙の腫れ物を祈祷で治し、その噂が東山天皇や将軍・徳川家宣の耳にも届き、それ以後、宝山寺は大いに栄えました。


また、拝殿に祀られている歓喜天「生駒聖天」として、商売繫盛の神さまとされ、大坂商人の信仰を集めたことも、繁栄の原因の一つだったようです。


その境内には、前述の般若窟もあり、起伏に富んだ場所に、見るべきお堂がたくさんあります。

宝山寺

和光殿入口のところに展示されている 宝山寺のジオラマ

 

尚、湛海律師は堂舎の建立に対しては控えめな方だったため、お堂に関しては後世になってから建立されたものも数多くあります。

 

このような経緯から、奈良県には珍しく、比較的近年に建てられたお堂が多いお寺となっています。

 

では、宝山寺の参道から歩いて行きましょう(*'▽')

 

参道から「中門」までを歩く 

表参道から鳥居に続く道が、すでに素敵。

宝山寺

宝山寺参道

…と、ここで…

あれっ❓

お寺なのに鳥居⁈ 

宝山寺

宝山寺一の鳥居

 
と思われるでしょうが…(;^ω^)

その理由は後ほど「拝殿」をご紹介する時に、説明させていただきたいと思います💦

しばらく歩くと「惣門」があります。

宝山寺

惣門

 

惣門が入口なんだか、一の鳥居が入口なんだか…( ̄▽ ̄;)

お寺なのか、神社なのか…

不思議な感覚です💧

 


惣門を入って、階段を上がってすぐの左側には「地蔵堂」があります。

宝山寺

地蔵堂

 

多くの人が、線香やロウソクを点けてお参りされています。

 

 

また、地蔵堂の右側には、七福神が勢揃いされていますね✨

宝山寺

七福神



石段を上がると「鐘楼」があり…

宝山寺

鐘楼

 

続いて「中門」に辿り着きます。

宝山寺

中門



このまま、境内中心部へと入っていきます♬

 

宝山寺の中核を成す「般若窟」

「中門」をくぐると、左側には手水舎。

宝山寺

水屋(手水舎)

ですが、境内図を確認すると「水屋」という名前になっています(;^ω^)

 

そして、本堂はコチラ☟

宝山寺

本堂

 

本堂の御本尊は、湛海律師が作られたとされる「不動明王像」となっています。

不動明王は、修験道で幅広く信仰されている仏様で、特に日本で信仰されている例が多いようです。

 

こちらでお参りしようとされる方も多いと思いますが、不動明王のご利益は主に…

①正しい道を示してくれる

②無病息災

③悪霊退散

となっています。

やはりここでは、不動明王さまに、心を込めて祈りを捧げたくなりますね(*'▽')

 

この本堂は、江戸時代の初めに建てられたものですが、宝山寺で創建当時の威風を残す唯一最古の建造物です。

 

また、後ろに聳える山の岩屋がスゴイ(゚∀゚)

宝山寺

本堂後ろに聳えるのが「般若窟(朝日嶽)

 

これは、役行者や弘法大師が修行したと伝わる「般若窟」で、山の総称は「朝日嶽」となっています。

 

そう、宝山寺を象徴するのはこの「般若窟」で、それゆえに神聖で不可侵な雰囲気を醸し出しているのです。

 

また、本殿の手前にある豪奢な宝塔は「朝日宝塔」と呼ばれています。

宝山寺

朝日宝塔

 

宝山寺の「歴世譜」に昔の和尚が銅塔を建てた…と伝わっていることから、明治33年に建てられました。

 

宝塔の中には、般若窟の山頂雲上閣にあった本尊・虚空蔵菩薩などの仏像が納められています。

 

つまり、宝山寺の根幹を成す、般若窟(朝日嶽)におられる仏様そのものである…ということですね(*''▽'')

 

ここは、宝山寺に来たら、必ずお参りしたいポイントの一つですね。

 

 

また、朝日宝塔の向かって左側にある社には、天神さまがあり、牛が多く祀られているのがとても目を惹きます。

宝山寺

天神さま

 

ガネーシャ様にも会える⁈宝山寺拝殿

そして、メインの境内での一番の注目は、本堂向かって左側にある「拝殿」です!

宝山寺

拝殿

 

なぜか、拝殿の手前に、鳥居がありますね(扁額には「歓喜天」と書かれています)。

宝山寺

拝殿横の鳥居

 

あれ?ここはお寺じゃなかったっけ?

お寺に鳥居がある…と言えば「神仏習合」の名残かとも一瞬思いました💧

…が、ここ「拝殿」で祀られているのは「歓喜天」→インドの神様であるガネーシャ様のこと。

なんでも、いわゆるバラモン教の神様を祀っている場合は、鳥居があるらしいです。

 

そういった意味で、表参道のところにも鳥居があったわけです。

 

このように、ちょっと不思議な雰囲気も醸し出す「拝殿」周辺ですが、拝殿が八つ棟造りになっていて、寺院建築としては珍しい風変りな外観となっています。

宝山寺

八つ棟造りになっている拝殿

 

「歓喜天(聖天)」は、主に、財運と福運をもたらす神とされています。

 

さらに、いろいろと調べていると、実にユニークな神様で「欲望を抑えきれない類の衆生に対して、まずは願望を成就させてあげることで心を静めさせて仏法へ心を向かわせる」…

「現生利益」の神様ということもあり、一般人には一番わかりやすい神様かも(笑)?

 

また「悪さをしないように、十一面観音菩薩によって善神に改宗したことを表現するために、十一面観音に抱擁されながらも足を踏まれている」という姿をしている象頭人身の双身像も多いそうです。

宝山寺

双身歓喜天(画像はWikpediaより引用させていただきました)

ただし、歓喜天は秘仏であることが多い…という例に漏れず、ここ宝山寺の開山湛海律師が自ら作ったと言われている、拝殿の聖天像も、やはり公開はされていません。

 

この歓喜天、宝山寺の鎮守・大願成就の守り神として多大な信仰を集めています。

また、新規事業をサポートするとも言われ、商売繫盛のご利益に預かろうと、自営業の方もたくさんお参りに来られます(この日も参拝されている方は多かったです)。

 

 

さらには、拝殿前に歓喜天の大好物であると言われている「大根」が彫られたユニークなお賽銭箱があります☟

宝山寺

拝殿前のお賽銭箱

 

大根が好物って、なんだか可愛らしい神様ですね(*´ω`*)

 

そういえば、このお賽銭箱をモチーフにしたお守りを、5年間ほどの間毎年買って持ち続けたことがありますが、その5年の間に私の人生はとてもいい方向に変化していったことがありました。

宝山寺
宝山寺
宝山寺・歓喜天のお守り

 

上の写真は、まだ手元に残っていたお守りで、他に、赤と紫があり、毎年色を変えて入手していました。

 

そこで、この日もお守りを入手しようとしたのですが…

なんとなんと…着いた途端に(15時半頃)、社務所がするすると閉まってしまいました💦

早っ(゚Д゚;)

お守りを入手したい方は、早めに行かれることをおすすめいたします(;^ω^)

 

《宝山寺・拝観情報》

所在地 〒630-0266 奈良県生駒市門前町1-1

電話番号 0743-73-2006

拝観時間 境内自由

※この内容で、拝観料無料なのは驚きですね(゚∀゚)❕

ただし、門は20時くらいには閉められるようです(早朝や遅い時間に行かれる場合は、事前にお寺にお問合せください)。 

「宝山寺」についてはコチラ 

《公共交通機関でのアクセス》

近鉄奈良線及び生駒線「生駒駅」下車・ケーブル線「鳥居前駅」~「宝山寺駅」下車・徒歩6分

《車でのアクセス》

阪奈道路生駒ICより約11分。

無料駐車場が3カ所あり、全部で約350台停めれます(ただし、初詣の時は駐車困難です)。

 

 

《参考文献》 

 

まとめ

今回は、宝山寺の境内の主な部分をご紹介しました。

ここまででも、見どころ盛りだくさん、ご利益に満ち満ちた宝山寺ですが、境内にはまだ、この先があります!

宝山寺

今回ご紹介したのは、赤で囲ったエリア

 

そこは、神秘的な世界が広がっていました✨

宝山寺

宝山寺から奈良盆地を望む

 

次回は、宝山寺の境内奥をご紹介いたします。

 

最後までお読みいただきありがとうございましたm(__)m