クマ子の「山の辺の道」シリーズ、前回は、玄賓庵周辺をご紹介しました☟
今回は、元伊勢で名高い「檜原神社」周辺を歩きます(*'▽')
山の辺の道の南コースの中で、今回ご紹介するのは、下の地図の青〇で囲ってある部分となります。
「玄賓庵」から「檜原神社」へ
さて、さらに山の辺の道を北へと歩きます。
道中には、柿本人麻呂の歌碑もあります。
「いにしえの 人の植ゑけむ 杉ヶ枝に 霞たなびく 春は来ぬらし」
どんどん歩いて行っているうちに、小さな鳥居が見えてきました。
檜原神社とは
この「檜原神社」は、大和国一ノ宮である大神神社の摂社の一つです。
※「大神神社」についてはコチラ☟
この地は崇神天皇の御代、豊鍬入姫命(とよすきいりひめのみこと)に天照大神を託されてお遷しになり「磯城神籬(しきひもろぎ)」を立て、お祀りした「倭笠縫邑(やまとかさぬいのむら」の伝承地です。
天照大神が伊勢にお遷りの後も、その御蹟を崇尊し、檜原神社として引き続きお祀りし、また、天照大神が伊勢に鎮座する前に祀られた地とされることから「元伊勢」とも呼ばれています。
檜原神社は大神神社の摂社ですが、大神神社と同じく三輪山を神体山として崇拝する古い神社形態をとり、独特の「三ツ鳥居」を通して奥の御神座を拝むようになっています。
大神神社では、なかなか見ることができない三ツ鳥居を、間近に見ることができるのは、とてもありがたいですね(*'▽')✨
※大神神社の三ツ鳥居については、コチラ☟
万葉集等に「三輪の檜原」と詠まれ、山の辺の道の歌枕にもなっています。
西側の眺望が素晴らしく大和国中を一望する絶好の地です。
二上山もほぼ西に望め、晩秋に二上山に沈む夕日はとくに絶景で知られています。
昭和61年には豊鍬入姫命を祀る豊鍬入姫宮が奉斎されました。
三輪山をバックにした境内には、スピリチュアルなムードが漂っています。
ちなみに、この「檜原神社」より西に行ったところにある「ホケノ山古墳」の埋葬者は、豊鍬入姫命という伝承もあります。
また、近くには、女王卑弥呼の墓ではないかと言われている箸墓古墳もあります。
まさに、古代史のメッカのような地域です✨
三輪山を眺める絶景スポット
ここからは、山の辺の道の南ルートから外れるのですが、もしも時間がある場合、または檜原神社だけ訪ねてみようと思われる方におすすめのコースです。
檜原神社を象徴する、二上山を眺めることができる縄鳥居から、西に向かって階段を下ります。
ちなみに、この写真の左手に見えている建物は「桧原御休処」というカフェで、麺類などや甘味、コーヒーなどをいただけるようです。
このままこの坂道を真っ直ぐ下っていくと、左手に広場のスペースがあり、ところどころにベンチも設置されていて、お弁当を持ってハイキングに来ているなら、三輪山を眺めながら食事ができる絶好のスポットとなります。
なお、この広場には《水森かおり「大和路の恋」歌碑》というものがあり、ボタンを押すと、該当の歌がかなりの音量で流れますので、ご注意を(;^ω^)
休憩が終わったら、さらに下ると「井寺池」という池が見えてきます。
ここからは、西に二上山、大和三山、大和平野を一望でき、東には三輪山を眺めることができます。
また、池のほとりには、川端康成揮毫の『大和は 国のまろろば たたなづく 青がき 山ごもれる 大和し 美(うるわ)し (古事記・中巻 倭建命)』の歌碑があります。
この歌碑を建てる際、康成は池のほとりに約2時間佇んでから、ここに建ててほしいと言ったといわれています。
その他にも、複数の万葉歌碑があります。
そうして池の周りをぐるっとしたら、一度、三輪山の方を振り返ってみてください。
こんな素敵な風景を見ることができます。
ここは、三輪山を撮影するための、絶景スポットのうちの一つなのです。
《参考文献》
まとめ
山の辺の道の南コースの中でも、特に人気の檜原神社をご紹介しました。
ここへは、山の辺の道を歩く際に訪れる方が多いと思いますが、檜原神社西にある広場の向かい側に無料駐車場もありますので、車でなら気軽に、檜原神社だけを訪れることもできます。
お時間のある方は、お天気のいい日に一度お出かけしてみてはいかがでしょうか(*'▽')
最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>